やらない勇気
必死になって頑張ることが大切だ。
僕らは現場でそんなことを説く。
そう、目の前の生徒たちには
まだ本気になって挑戦したことがない子たちが
たくさんいるから。
必死になる前に、
できない理由をたくさん探しては諦めている。
だからこそ、
僕らは必死になれることの素晴らしさを説く。
しかし今日は別の角度の話をしてみたい。
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やらない勇気。
実は、必死モードのスイッチが入ると、
頑張ることって簡単にできる。
何も考えなくても、
勝手にしんどい方を選ぶようになる。
ここは僕の仮説だが、
必死モードスイッチなるものが存在して、
それを押すと自分の心を無視して
ただひたすらにしんどいことを選べるようになる。
一見、素晴らしい。
いつも努力していて尊敬する、なんて言われる。
しかし、そんな人はおそらくだが、
二流の結果しか出ない。
一流の結果が得られる人は、
本当の意味でのやらない勇気の重要性を
知っている人だと思う。
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僕らでも、実際どこを必死モードにして、
どこにやらない勇気を出せばいいかはわからない。
というか、そのスイッチを入れ間違っては後悔している。
本当は必死スイッチを押さないといけない場面で、
なんらかの甘えが入って、
「やらない勇気」とかこつけて、
惰性で過ごしてしまう。
逆に、必死モードをしなくてもいいのに、
そのスイッチを消せなくて、
頑張らなくていい場面で頑張りすぎて、
疲弊してしまい、
長期休養をせざるを得ない状況になってしまう。
では、その押すかどうかの境目はどこにあるのか?
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答えとしては、
まず必死スイッチを押すことがスタート。
押さないと始まらない。
押せないならば、
やらない勇気を語るべきではない。
押してから、
始まる。
次に、切るタイミングについて。
これがうまい人と下手な人の境目は、
「自信」が大きく影響する。
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「自信」がある人は、
ここまでやってきたから大丈夫と、
やらないという積極的休養を取りにいく。
「自信」が無い人は、
どこまでも必死モードのスイッチを切ることができない。
ここでいつもの話に帰ってくるのだが、
結局は、「自信のある人」のあり方が正解だ。
「自信がある人」はスイッチを切る決断を下せる。
自己責任にできる。
それは、成功体験からかもしれない。
偶然の神の思し召しかもしれない。
誰かに言われたからかもしれない。
どちらにしても、
そこで決断できた人が、最後に勝つんだと僕は思う。
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僕らは、必死になることを教える。
そして、次の段階として
やらない勇気を教える。
高校生にここのバランスを伝えていくのは、
かなり難しいことだ。
しかし、大会が間近になってきた今日この頃、
休ませる勇気は、
指導者自身の大きな課題でもあるのかもしれない。