学校体育改革2025

学校体育が本当の意味で、日本を救っていける教科になるためのヒントを書き綴るブログ。

研究発表で話そうと思っている内容をこっそり紹介③

今回でパート③となりました。

 

前回までの復習。


発表テーマは

「チームスポーツが盛り上がる導入のコツ」

・グローバル人材は体育でも育つ

→しかし、有効に授業を活かせていない

・教育現場に出て驚いた。

→積極的に参加し楽しむ生徒と、ノータッチで傍観者の生徒

・「先手必勝」授業も面接の最初の掴みが勝負

→導入部分で心を掴めばその授業の質は変わる

gakkoutaiikukaikaku2030.hatenablog.com

 

そんな話を進めて参りました。

ということで、今日のテーマはなぜチームスポーツに注目しているのかというお話。

 

 

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グローバル人材とは、

「自分の意見を自分の言葉で表現できる人」
と言い換えられる。

 

つまりは、プレゼン能力の高い人材が求められているということになる。

プレゼン力とは表現力とも言い表せる。

 

このプレゼン力。

実は、様々な力が複合的に合わさってできている。

 

まず、情報収集のためにいろんな人から意見を聞かなくてはならない。

そのために必要なことはコミュニケーション能力。

そして、そこで得た情報を整理し、考察する力が必要だ。そして、その考察の先に仮説を立てていく力が必要だ。

それが、シュミレーション力。

次に、いざ表現していこうとすると、伝わらないといけない。

必要な力は論理的に物事を考え、わかりやすく整理し伝える必要がある。

つまりこの力が、ロジカルシンキング力。論理的思考力だ。

そして、忘れてはならないのは、表現は聴衆ありきだ。

だから、聞いている人がどう思うかを想像して話せなければならない。
つまり、他人の気持ちや思考を考える力。

ロールプレイ力だ。

 

これらの力の複合でプレゼン力は作られている。

 

と、藤原和博さんの本に書いてある。笑

ぜひ、お読み下さい。笑

 

もう一度整理する。

グローバル人材とは、プレゼン力の高い人。

そして、これら4つの力を兼ね備えている人のことを言う。

そして、4つとプレゼン力を合わせた5つを情報編集力と言う。

 

と、藤原和博さんの本に書いてある。笑

ぜひ、お読み下さい。笑

 

では、これらの力を教室でどう育めばいいのだろうか?

 

今の僕ならわりとさらりと想像出来るが、

こういった価値観に慣れていない人は、簡単には思いつけないのではと思う。

 

しかし、これならどうだろう?

体育だったら、それらが高められそうじゃない?

 

 

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結論から言う。

 

というか僕の仮説を言う。

 

体育で、グローバル人材は育つ。

なぜなら、前述した5つの力は育つからだ。

 

もっと言うならば、

チームスポーツで。

 

①コミュニケーション力

チームでスポーツをやろうと思うと、必ずコミュニケーションが必要だ。

言葉にする/しないに関わらず、必ずといって良いほど必要になってくる。

例えば、キャッチボール。パートナーはボールを怖がって、キャッチする時に目をつぶってしまう。

このパートナーと同じチームでこの後ゲームをやるのならば、きっと教えようとするだろう?

また、こんな問いをするのではないだろうか?

「どこらへんに投げれば捕れる?」

 

②シュミレーション力

ある程度基礎技術が高まってきて、試合をしていくと戦術戦略を持ったチームが勝ち始める。

皆さんも一度は経験したことがあるのではないだろうか?

最強メンバーを揃えたはず。しかし、B級選手ばかりを集めたチームに負けた。

えっ、なんで?

これがチームスポーツの面白いところだ。

強者だから勝つのではなく、勝負をするから勝つのだ。

弱者にも勝てる方法があることこそ、チームスポーツの醍醐味だ。

 

では、どうすれば弱者が勝てるのか?

それは簡単。

”対戦相手や自身のことを徹底的に分析し、挑戦あるのみ!”

 

③ロールプレイ力

シュミレーション力に被る部分もあるが、勝負で勝とうとするのなら、とにかく相手ならどう考えるか?と他者視点に経つことだ。

ロールプレイ力とは、とにかく他者視点に立つこと。

友人にコツを教える時もそう。

「彼は今、どう見えているんだろう?」

これが、教え上手であり、思いやりがある子である。

 

ロジカルシンキング

勝負をすれば、もちろんのこと勝敗がつく。

連勝しようと思うと、必ず考えることがある。

それは、「どうすれば次も負けずにいられるか。」

つまり、勝ちに対して再現性を出すため、法則性を見出そうとする。

そして、法則性を見出すために必要なことは、間違い探しをする力だ。

どこが一緒で、どこが違うのか?

これを絵の世界だけでやるのではなく、リアルタイムの人の心で行う。

この法則性を見つける力が高いと、勝算は非常に立てやすくなる。

 

⑤プレゼンテーション力

表現力。これは、運動を通してする場合もあれば、ミーティングを通してという場合もあるだろう。

僕は、選手を引退してからはめっきりミーティングを通してばかりになったが。

それでも、生徒の練習に付き合う時に、思いボールに乗せることもある。

つまり、体育では特別、身体を使って表現する力が身に付くのだ。

 

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僕は、これら5つの力を簡単に想像できるのは、

体育の中のチームスポーツだと思う。

 

チームスポーツはゲームだ。

ゲームとは、遊びだ。

遊びとは、戦略性だ。

 

戦略性を高め、そしてそれを表現する力。

 

まさに体育と直結するではないか!

 

 

そう考え、

僕は体育はこれからの世界にも必要とされ続けると思った。

 

しかし、問題がある。

それは…

 

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純粋に授業が面白くないのだ。

 

残念ながら。

 

そして、教師も生徒もそんなもんだと思っている。

 

これは、非常に危険だ。

 

今、教育現場は大きなうねりを上げて、

変化しようとしている。

 

だからこそ、「体育いらなくね?」

といった論調が強まると、本気で消えてしまうのだ。

 

現場は、そういったことに無関心だ。

 

そんなこと、あるはずがないだろうと。

 

しかし、僕はそこをリアルに心配している。

 

授業はこれから、

どんどん映像に変わっていくと思う。

 

再現性をもって、効果的に教えるならば、

上手い授業のリプレイが一番だからだ。

 

体育はそこに乗りようがないとは思っているが、

大きなうねりの中で、そんな保障はどこにもない。

 

だからこそ、僕は声を大にして言いたい。

 

「体育はすごいんだ!これからの人類にとって必要な力を高めてくれる大切な科目だ。」と。

 

これを言うために、僕は研究発表を行うようなものだ。

 

体育の未来。

これは、日本人の未来に直結すると思う。

 

僕の仲間は、健康を通して日本を、世界を支えようとしている。

 

僕は、日本を作っている土台にいる子どもたちに、

本当に必要な運動を伝えていきたい。

 

僕は、体育という視点で、日本の未来を考えたい。