それでもやるのか?
人は、自分に危険が及ぶと頑張る。
火事場の馬鹿力というものだろう。
そう「危険が及ぶと…」という条件をつけて。
今日はそんなお話。
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人の特性として、恒常性がある。
いつも同じ状態、ということだ。
つまり、変化を嫌い、習慣を好む。
そして、そんな領域のことを
コンフォートゾーン(安全領域)と呼んだりもする。
このゾーンから飛び出した時が、
先程からの「危険が及んだ時」という意味になる。
今は簡単に生きるか死ぬかとはならない時代なので、
生存に対する危険反応は日常あまり出ない。
しかし、脳内での危険反応はいろんな場所で出る。
例えば、夏休み最終日に宿題を全くやっていない時。
例えば、親と約束していた門限が残り5分の時。
例えば、今月の給料日まで1週間あるのに残り1000円の時。
とまぁそんなありふれた日常の中にも起こりうる反応だ。
しかし、僕が話すからには教育現場でのお話に。
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さきほどアメトークでやっていたが、
3年生の最後の夏、背番号をもらえずベンチにも入れない選手がいる。
つまり、グランドに立つ戦力にはなれないということ。
試合には出られないということ。
当然、その当落線上にいる選手はどうしても背番号が欲しいから頑張る。
では背番号がもらえることが期待できる選手は頑張らないのか?
そんなことはない。
スタメンで出たい。投げたい。活躍したい。
いろんな思いから、試合に出るために頑張る。
当然、試合に出るメンバーは甲子園を目指して頑張る。
前置きがだいぶ長くなってしまったが、
今日はそんなお話ではない。
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人は自分の安全を脅かされた時に頑張る。
いや、「頑張れる。」のだ。
逆に言えば、安全が保証される時は「頑張れない。」のだ。
指導者はこれを使って、競争させる。
「君、試合に出られないかもよ。」というポーズをとって、
選手を頑張らせるというのは常套手段だ。
僕は、そういった選手は2流だと思う。
だって、「させられてる」から。
1流選手は、自ら「頑張れる。」
では、一流選手はどのようにして頑張るのか?
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一つは、先程の原理を使って、
頑張らざるを得ない状況を作ること。
自ら危険領域にいることにして頑張る。
こういった選手の口癖はネガティブだ。
しかし、表情はそこまで暗くない。
常に最悪を想定しながら、
悲壮感を漂わせてやるしかないと自分を鼓舞する。
これを高校生で自分に課せるのは、なかなか優秀だと思う。
二つ目は、目標設定を行うこと。
安全が保証される上で、自己実現を目指す。
こういう選手は前向きに明るい。
どちらの方法が良いとかは特にはない。
結果的に、やらされずに自身の意志で取り組んでいるから。
今のところ、僕は前者の方法でチームビルディングを行っている。
なぜなら、自信がないからだ。
悲壮感によって、よりチームが強くなるには?
を想像し、知恵を絞り出していく。
今はこの手法で取り組んでいる。
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で、結局何が言いたいのか?
環境によって、頑張らせれるのではなく、
自ら頑張るポイントを設定し、やる人間が強いんだということ。
自分の安全が保証されても稽古に励む姿が大事だということ。
物が溢れ、欲がなくても生きていける今だからこそ、
自ら目標設定する力が問われているように思う。
満たされていても、それでもやるのか?
満たされているから、やらないのか?
本当に好きなら、
本当にそれを成し遂げたいなら、
実現するかどうかではなく、
やるしかない。
一流になろう。
満たされても、それでもやろう。
探求しよう。極めよう。
なんだか今日は説教臭くなってしまった。
今日はこの辺で。