学校体育改革2025

学校体育が本当の意味で、日本を救っていける教科になるためのヒントを書き綴るブログ。

体育の本質を考える

先日、県の体育の会に参加してきた。

 

その時に思ったこと。

 

”なぜ、そんなにまとめることにこだわるんだ。”

 

 

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来月には、高校の新学習指導要領が発表される。

 

それにあたって、おおよそどんな感じになるのかという話が

いろんな研修で聞くことができる。

 

僕自身、いろんな方からの話をもとにおおよそは

イメージできるようになった。

 

そして、先日もそんな話の中で

一つ違和感を感じた。

 

”そんなにまとめないといけないのか?”

 

日本の教育の骨格になる学習指導要領。

そりゃ体系的でわかりやすく、
読む人みんなが共通理解で授業できる方がいい。

 

けれど、なんで他の教科と同じように捉えないといけないんだろう。

 

というか、独立してたらダメなのか?

 

他の教科においても同じだ。

同じ法則性を作ろうとしすぎて、

その教科の良さが消えてしまう。

 

また、教科というくくりをすることで、

その分野についても複合的な要素が分断されてしまう危険性もある。

 

まとめた方がわかりやすいし、整っている。

しかし、そこで本質がずれていないかをしっかりと確認していないといけない。

 

では、体育における本質ってなんだ?

 

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僕は、今の体育、

なんでそんなにもスポーツにこだわるの?

と思う。

 

そんなにスポーツできるようにならないとダメなの?

そんなにスポーツから学力に繋げないとダメなの?

他に教材ってないのか?

 

そんなことを思う。

 

体育の本質は、もちろんのこと

体を育むことだ。

体とは、心身のこと。

心と身体、両方育んでいく必要がある。

 

それを、スポーツだけでやろうというのは、

割と無茶振りなんじゃないかと思う。

 

どうしても、他国との比較なんかで、

体育は日本独自だから、

教育っぽく学力に繋がる感じにしないとっていう空気を

とても感じる。

 

体裁を整えてる感はすごーくわかる。

 

けれど、それで本当に体を育めてる?

と聞かれると、ドキッとする。

 

というかそもそも、

今この学習指導要領を作っている方々は、

体育で自分が育まれた経験をしてるんだろうか?

体育で人生作ってもらったから、体育ラブ!

な人が作っているんだろうか。

 

体裁を整えるのがうまい、

事務能力の高い方々が

スマートさを競うためだけに作成されてはいないだろうか?

 

本当のことは何もわからない。

しかし、そんなことが気になった。

 

体育の骨格を作るのは、

絶対的に体育ラブの人が作るべきだ。

 

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実際に現場で指導していて思うこと。

 

”まだスポーツをやる次元に届いていない生徒がたくさんいる”

スポーツを通して体を育めるほどの

基礎的な身体能力や心の状態を持つ生徒はほとんどいない。

 

なんなら、そういった状態にある生徒は、

運動部で鍛えられて作られたんじゃないか?

 

だから、部活動至上主義で

部活が教育活動で最も効果的なんて論が生まれる。

 

その偏りが、今の日本の学校を歪めているんだから。

 

もう部活動縮小しよう。

もっと体育が子どもの体について責任持とう。

 

そうならない原因は、

体育が自信ないんだと思う。

 

責任を持って、子どもたちの体を育みます。

 

そんなこと言えるのは、

体の本質を理解している一部のクラブチーム指導者と

運動教室の先生あたりだろう。

 

トレーナーという名のつく方々しかできないだろう。

 

そして、そのトレーナーの中で心の育みも保証できるのは、

ほんの一部。

 

つまり、体育の本質を理解して指導できる人は、

この日本にはほとんどいない。

 

だから、つまるところ

体育に時間割くより勉強時間増やした方がよくない?

という論が生まれてきても仕方がないのだ。

 

そして、体育指導者は自信がないから

なんの反論もできない。

 

僕は、体育が教科から消えることは時間の問題だと思っている。

 

体育教師の多くが、

体育教師という飾りをつけて、部活指導者をしているだけなんだから。

 

体育の本質はスポーツを教えることじゃない。

それはもっと、高次な活動。

 

もっと根幹の、もっとベースの運動が必要だ。

 

一番大事なのは、

中学体育だと思う。

 

この世代で、運動できる土台づくりが完成したら、

高校体育は、これまでと同じスタンスで指導でいいと思う。

 

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それぞれのステージで、

上下のステージの否定をしてはいけない。

 

小学校なら、

親が、幼稚園が・・・ 

 

中学なら、

小学校が、高校が・・・

 

高校なら、

中学が・・・

 

言い訳しようと思えばなんとでも言える。

 

そのどうしようもない目の前の子達を一人前にしていくのが、

プロである僕らの仕事なんだから。

 

体育は、体を育もう。

部活動の下部組織じゃない。

遊びじゃない。

 

 

だから僕は、

まず指導の枠組みを作っている。

 

僕自身が、感覚で授業内容考えるのではなく、

体系化されたものからチョイスしながら指導できるようにまずなろう。

 

体系化の完成まで、

あと少し。

 

もう少しで、世に発信し

いろんな方に見ていただき、

揉んでもらい、多くの指導者のスタンダードになるような形にしたい。

 

 

体育は、体を育もう。

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